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プリズントリック
評価:
遠藤 武文
講談社
¥ 1,680
(2009-08-07)
コメント:刑務所内でおきた前代未聞の殺人を描く江戸川乱歩賞受賞作。地元出身の作家さん! 応援しています。

JUGEMテーマ:読書
 
―刑務所で密室殺人―乱歩賞史上最強トリック―

びば!同郷人!!

地元長野県出身の作家さんです。
出身校なんてうちの図書館のすぐ近くなんですよ! びば親近感。
というわけで、話題の乱歩賞受賞作のミステリー。
なにしろ史上最強のトリックとの事で、書評などでは結構賛否両論です。

基本の舞台になるのは、開放型刑務所である市原刑務所。
交通事故を起こした人達を収監し、特徴的なのは受刑者が拘束されていない事。
なので、部屋…というか仕切られている個人スペースには鍵がありません。
開放型の刑務所で、最も自由な刑務所といわれているそうですが…。

ただ私の読む限り、規律と管理はメチャメチャ厳しいですよ

海外ドラマや火曜サスペンスとかのイメージが頭にあったからでしょうか。
刑務所というのは、ここまで徹底的に管理されるものかと驚きでした。
歩き方の腕の角度までキッチリ決められてるんですよ!!
最も自由な刑務所で、ここまで厳しいとは……。

もう作者さん経験者なんですか?
というぐらい、刑務所の様子が細かく描写されて臨場感満点です。
どこでどう取材したんでしょう。その点だけでも読み応えは十分。
前半は、むしろ刑務所ってこんな所だよ小説って名乗ってもいいと思います。
この刑務所パートが一番面白かった。

事件は起こるのは、その完全に管理された刑務所内。

更に、犯行現場は完全な密室。
「前へ倣え」をした状態で硬直した不自然な死体。
そばには「石塚、死すべし。宮崎」と書かれた紙。
そして、同時にひとりの受刑者が刑務所から姿を消します。
もちろん簡単に逃亡など出来るワケがありません。

受刑者である犯人は、凶器はどのように手に入れたのか。
密室殺人はどうやって行なわれたのか。
どのようにして、刑務所から逃亡したのか。
犯人も目的は一体なんだったのか。
警察、刑務官、受刑者…を巻き込んだ完璧なトリックとは?

ただ話は刑務所内だけに収まりません。
姿を消した受刑者の地元は長野!!という訳でわが地元の出番です。
その受刑者がおこした交通事故にも、読み進むにつれて不可解な点が…。
まさかの展開に、途中参戦する安曇野トマトの陰謀とは?
信州は高冷地野菜の産地です。(信州アピール!)

一体ドコからどこまでがトリックで、どこまでは計算だったのか。
個人的には、面白かったですが多少惜しいかな…という印象も否めません。
もう少し人物のキャラクターの書き分けと、視点が出来て読みやすければ……。
視点切り替えが頻繁で、よく主観を見失いました。
記述トリック的な意味合いもあったんでしょうが、常に見失いすぎて迷走状態はちょっと…。

でも最終的なトリックの解決法や犯人の結末は、なかなか面白かったです。
史上最高といわれるとアレですが、そこに至るまでの過程は読み応え十分です。
まず最初の殺人の設定が、これ以上ないほどワクワクですもん。

あ。あと既に読後の方は、講談社のHPの手紙をしっかり読むことをおススメします。
講談社ホームページへ
私は相当長い間気付かなかった……。そういう事はもっと宣伝して下さい。

詳しいことは続きににて。
ネタバレを含むのでご注意下さい。
続きを読む >>
| 日本小説 | 03:31 | comments(0) |
花と流れ星
評価:
道尾 秀介
幻冬舎
¥ 1,470
(2009-08)
コメント:真備&道尾シリーズの短編集。日常の謎から教団つぶしまで、多彩で登場人物に一歩深く踏み入れられる短編がそろっています。

JUGEMテーマ:読書
 

―彼らには、誰にも打ち明けられない秘密があった―

あー。やっちまいました!

これ、シリーズのしかも短編集なんですね。あああー。やっちまいました。
いや。とっても面白かったんですが、確実にコレから読み始めるのは失敗でした。
表紙と、気になる作家さんだったのと、あらすじに惹かれて読んだんですが…。
道尾さんと真備さんのシリーズですよ…ね?
道夫さんの役どころが若干謎ですが。
ワトソンなのか助手なのか語り手なのか。
助手なら既に凛さんもいるし。ねぇ。
たぶん主人公?…ですよね。
作家さんと同名だし。これで本シリーズで完全な脇役って事はないはず。たぶん。

で、これ、確実に本編の番外編的なやつですね…。

これを読めば更に登場人物に深みが出て、更に愛着や面白みが増しますよ的な!
今まで見ていた登場人物達の、意外な一面や些細な表情が見えて楽しいよ的な!!
それぞれが心に秘めているものに、一歩踏み込んで書いてみましたよ的な!!!

ごめんなさい。初対面で!!

そんな葛藤は置いておいて、面白い作品でした(今更)。
読む順番失敗したーと思ったけれど、補足説明もきちんとしていて不自由さはありません。
ただ先に本シリーズ読んでおけばもっと楽しめるだろうな…という程度です。

亡くなった奥さんに会うことを願って霊現象探求所をひらいている真備さん。
その奥さんの妹であり、探求所助手のかわいい凛さん。
なんかそこら辺によくいる2人の友人の道尾さん。
3人が遭遇した出会った事件とまでいかない事件の短編集。

あらすじに“霊現象探求所を構える真備のもとに訪れる、傷ついた心を持った人たち”という箇所があったので、てっきり事務所に助けを求めにやってくる人たちの話かと思っていましたが、意外にみんなアクティブです。
もちろん「ヘルプ!!」と駆け込んでくる方々もいますが、窓越しでたまたま言葉を交わした少年や、飲み屋であった怪しげな外人などの事件にまで解決に乗り出します。

真備さんも凛さんも死んでしまった人に対して何かしようと事務所を開いているわけなので、事件だけではなく“死”というものに対して、それが生きている人に与えるものについて、考え深くて面白かったです。
(あ。道尾さんだけ微妙?やっぱ道尾さんのポジションが謎。通りすがり友人??)

自分の両親を殺した犯人の事を考えている少年。
飲み屋にいる怪しい外国人手品師のなくしたもの。
あやしい団体の謎の美女、猫を殺してしまった女の子、孫をなくしたおじいちゃん。
それぞれ大切なものを亡くした、彼らの心にある謎は解けるのか? 

トリックというか謎自体もなんというか、そう驚いたりどんでん返るものではありません。
ただ、謎のあり方は若干斜めなのが好感度高しです。

個人的に好きだったのは「流れ星のつくり方」でした。あっさりしていたのに泣けました。
でもインパクトでいえば断然「モルグ街の奇術」でしょうか。
夢に出てきました。こわーこわーこわーいたたたー。

とても読みやすく、後味の悪さを感じさせないのに人間の機微も書かれている。
もっとハートウォーミング系重視の話かとおもってたら、予想より少し黒めでした。
女の子の友情に関する心の揺れなんて、見に覚えがあるある。
要所要所に無理があったり、私にさえ展開がバレバレなとこもありましたが…。
それにしてもこんなにスルスル読めるのは、相性のよい作家さんのようです。
えへへ。嬉しいな。

今度はちゃんと一作目を読みます。絶対読みます。
ネタバレを若干含んだ、ここの詳しい感想は続きににて。
続きを読む >>
| 日本小説 | 22:31 | comments(0) |
おふとんかけたら
評価:
かがくい ひろし
ブロンズ新社
¥ 893
(2009-10)
コメント:見ているだけで気持ちが暖かくなる絵本です。寝る前にゆっくり読んであげたい一冊です。

JUGEMテーマ:育児
 ―たこさん たこさん おふとんかけたら―

今年、私が泣いた本といっても過言ではないでしょう!
本が届いて開いた時から、既に泣いているという私…もう、仕事しろや。 

いえいえ。泣く本では全くありません。全くありませんよ!!
表紙・タイトルのとおり、やさしいやさしい絵本です。

内容はただひとつ。
例えば、たこさんにおふとんかけたら、どうなるの?…とその答えのみです!!
なので、ごくごく幼児向きの絵本です。ゆーくり読んでも、3分にも満たないぐらい。

ちょっとちいさいのが難点ですが、おはなし会でも好評でした。
まぁ、かがくいさんの小さい子向けの本で、外したことはないので鉄板なんですが。
でも、これは夜眠れない時には大人も子どもも読んだら特効薬になりそうです。
私も買おうかな…うん、買って枕元においておこう。眠れない時に繰り返し読もう。

アイラヴ惰眠を座右の銘にしようとしている私のためにあるような本です。
| 絵本 | 21:31 | comments(0) |
喋々喃々
評価:
小川 糸
ポプラ社
¥ 1,575
(2009-02-03)
―年が明ければ、また新しい春がやってくる―

『食堂かたつむり』で鮮烈デビューした小川糸さん2作目。

ああー。日本っていいなぁ…としみじみ思う1冊でした。
同時進行でカナダの山奥を旅するエッセイを読んでいたので、日本の良さや慎ましさ、しみじみと愛おしい感じが、新鮮で心あらわれました。

まず最初の一文の「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ。真っ白い粥に細かく刻んだそれらを放つと、そこだけ春になった」

主人公が一年の仕事始めに、ストーブで七草粥を炊くワンシーン。
坪庭には蝋梅が咲いていて、彼女が着ているのは可愛らしい梅柄の着物。
金魚の福と金太郎がいる水盆には薄氷が張っていて、散歩の途中で拾ってきた紅白模様の椿の花が、凛としてその上で花びらを広げています。
ちなみに江戸でも明治でも大正でもなく、現代日本の下町のおはなし。

大したことない、本当にささやかなワンシーンなのにあふれる情緒!
出だしを読んだだけで、私の日本ラブな気持ちに火がつきました。

主人公の栞さんは、東京の下町の三軒長屋で「ひめまつ屋」というアンティーク着物のお店をやっているお嬢さん。えらい可愛らしい方です。
ゼロから一人でお店を始めて、現在はお客さんが多いわけではないけれど、とりあえず衣食住には困らない、ゆるやかな生活をしています。

着物屋さんなので、ユニフォームとして普段から常に着物を着て、慎ましやかに旬の食材を料理して、着物で自転車にだって乗っちゃう栞さん。
冬は火鉢を愛用し、夏はクーラーと打ち水の合わせ技で乗り切ります。
そんな彼女の新年仕事始めの日から、春夏秋冬を過ごした翌年の大晦日まで。
そんな彼女の恋をした一年の物語。

主人公に恋愛色がなかった『食堂かたつむり』とは一転。
そう『蝶々喃々』は恋のはなしです。


七草粥を食べた仕事始めの日に、お店にやってきた“木下春一郎さん”。
きちんとしていて、素敵で、急がしそうで、きりんみたいな男の人。
不器用で、どうしょうもなく相手の事が好きで、離れがたい。
正しくは栞さんの一年の物語ではなくて、栞さんと春一郎さん二人の物語です。

そのほか、オシャレなまどかさん、おっかないイメルダ夫人、素敵な老紳士イッセイさん、綺麗なノラ猫の小町、母と妹の花子と異父姉妹の楽子、北海道にいる父と義理の母。
ときどき栞さんの元を訪れる、にぎやかで魅力的な登場人物も満載です。

『食堂かたつむり』にも似た、綺麗で完結して愛おしい世界観ですが、前作よりも少し苦しく、常に寂しげなのは、栞さんが恋をしてるからでしょう。
前作と同じ気持ちで読むと、最初はちょっと驚くかもしれません。
私も最初は、ちょっと苦手かなと思いましたが、読み終わった後では愛おしいです。
毎日寝る前に、ゆっくり少しづつ読むのがおススメ。

以下続きを読むには、ネタバレを含みます。
読む前に知ってしまうと、苦手感を持ってしまう方もいるかも?
とりあえずご注意下さい。
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| 日本小説 | 00:22 | comments(0) |
ウィ・ラ・モラ―オオカミ犬ウルフィーとの旅路
JUGEMテーマ:読書

―カナダの森でであったオオカミ犬 美しい小さな森の命に、私は完全に恋に落ちてしまった―

恋に落ちたのは私です!

ひさびさにやりました。表紙一発買い!!
でも残念な事に、私の大好きな表紙の写真は“帯”で本は真っ白なんです。
図書館で購入したんですが、無理やり帯びごと装備(ブッカー)をかけました!
うん!よくやった! 普通は帯とか廃棄してしまうので、間一髪!

作者のチエさんとオオカミ犬のウルフィーが、カナダ西海岸をめぐった4ヶ月にわたる旅行記。……いや、旅行というより“旅”といったほうがいいでしょうか。

タイトルの「ウィ・ラ・モラ」とは“We are all traveling together”
「誰もがみなともに旅を続ける仲間なのだという感じ」だそうです。


もともと著者の千恵さんはカナダ極北に惹かれて、原住民の方々と過ごしたり、カヤックに乗って川を下ったりする“旅する人”
そんな千恵さんがオオカミ犬のウルフィーに出会ったのは、旅の途中で立ち寄った島。
森でしばらくキャンプをして過ごしたいといったら、村の人に女の子ひとりじゃ心配だからウチの子をお供に連れて行きなさいと言われたのがはじまり。

なんて素敵なんだ!まるでファンタジー物語です

千恵さんとウルフィーはカナダの深い森の中で過ごし、帰る頃にはすっかりウルフィーの虜になっていました。ついでに私もメロメロになりました。
お腹にね、ペタンてウルフィーが乗るんだよ! 虜にならないはずないよね!

その後ウルフィーの実家?に、ウルフィーと一緒に旅を続け、最終的に日本に連れて帰りたいという旨を伝えに行く時など、本当に読んでいるこちらからみても「娘さんを僕に下さい!」状態でした。ほほえましいと言ったらありません!
その後、いろんな人々に出会って、その縁と自分の直感と何か大きな力に導かれるように旅は続きます。

すごいのは旅のスケール!!

もともと旅行記は読んでも、こういうまさに旅!というものを読みつけてないせいもあり、もちろん自分でそんな事をした経験もないワケであり……そのスケールには、ただただ圧倒されるばかりです。
まずプランがない、どこへいくにもいかないのも、全てその人であった人々の縁次第。
しかも、山でも森でも街でも荷物をかかえていれば、どんなところでも食べて寝て生活できてしまうので、心配することなど何一つありません。予定が立たなくてもかまわない。ウルフィーもいるしね!

気軽に散歩にも行くように、山篭りしてしまう世界があるんだな…とただビックリ。

人に出会うと初対面なのにさらーと仲間になって、家に行ったり、目的地を決めたり、一緒に泳いだりしてしまう。すごいな…すごい世界だな…と感心しきりでした。
私だったら、深い森で夜に急に男の人が出てきたら防犯ブザーのピンを容赦なく抜きます。
まぁ、ブザーがどんなに鳴っても、人間の耳に届かない具合の深い森のなんで、意味ないですが…。それでもぬくだろうな…へっぴりだし。
自然に受け入れてしまえるのは、千恵さんの度量なのか、旅をしているせいなのか。

カナダって言えば、メイプルシロップの産地…ぐらいの知識しかなかったんですが。

これは魅せられますね……。

今、日本の小さな職場の部屋にいる事を忘れるぐらい読みふけりました。
私が童話かファンタジーか、物語の中だけにしかないとおもっていた“森”というものが実際にあって、実際にこんな近くに共に住んでいる人たちがいるという現実は、下手な小説よりよっぽどファンタジーです。

私も田舎暮らしですし、過疎った山の中に住んでいた事もありますが、そうじゃなくて、ウルフィーがいた森や千恵さんが旅した森は、なんだかもっともっと確かに森でした。なに言ってるのか意味不明ですが…。

読むだけで、その森にいけるような気持ちになる本。大切にしたいと思います。

行った気持ちになれる本はたくさんあっても、いける…と思える本は貴重な気がします。
でも、どう考えてもこういう旅は向いてない事を思い知って、逆にへこむ本でもあるんですけど。
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| エッセイ | 23:12 | comments(0) |


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